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夢・・・

 

夢を見ていたんだ

 

初めて会った頃の夢

 

その終わりの事

 

「ボクにはキミの歌が流れている」

 

別れ際に言われた言葉

 

僕は何も言えなかった

 

でも彼女にしてみれば

 

僕はすでに兄ではなくなっていたのであろう

 

 

 

 

「あ〜よく寝た」

俺は病院のベッドの上で大きく伸びをする

しかし右腕が重い

「くそ・・・結構重いモンだな、コレ」

そう言って右腕のギブスを見る

そこには色々と落書きがされていた

勿論、自分がした訳ではない

助けた少年に書かれたのである

あのあと紗里の話ではすぐに病院に運ばれたらしい

俺の方はこの右腕の骨折

少年の方は擦り傷程度で済んだらしい

事故の翌日、少年は両親と一緒に病室に来てお礼を言った

そのあと少年は早く元気になる様にと色々と書いていったのである

「こういうのも何か・・・良いな」

そう思いながら外を見る

今日も暑い一日だと予感させる日差しだった

 

「さて、着替えるか」

今日は退院の日なので紗里が来る前に着替える事にした

俺自身は腕の骨折だけだったからすぐ退院しようと思っていたのだが

医者が一応精密検査を受けた方が良いと言ったので入院していた

お陰で夏休みもあと僅かになり

しかも今日が自分の誕生日だったりもする

「記念に残るな・・・この誕生日は」

そう言いながら着替えを終わらせ荷物を取る

「そう言えば買ったCDどうしたんだろ?」

そう思い自分が事故の時に持っていた鞄の中を見る

中に買ったCDは入っていた

「買ったのに聞かなきゃ意味無いからなぁ〜」

そんな事を言いつつ病院を後にした

 

「やっぱり家で食べる御飯が一番だ」

1ヶ月前と同じ台詞を言う龍哉に対し

「もぅー、迎えに行くって言ったのに何で先に帰ってるの!」

紗里は怒っていた

「だって部活忙しそうだから・・・それに1人で手続きぐらい出来る」

「私は迎えに行きたかったんだよ!」

「まぁ、そう怒るなよ」

「ふーんだ」

そう言い残し紗里は2階へと向かった

龍哉は昼食を食べ終わったあと紗里の部屋へ向かう

そして部屋の扉をノックする

「紗里、先に帰った事は謝るよ・・・でも用事があったんだ」

そう言うと扉の向こうで紗里が

「用事って何の用事?」

そう聞き返してきた

「とりあえず入っていいか?」

「いいよ」

龍哉は紗里の部屋へ入る

紗里の部屋は女の子らしく綺麗に整頓されていた

紗里はその部屋の中央に置かれているテーブルでCDを聞いていた

龍哉はとりあえず紗里の隣に座る

「で、用事って何だったの?」

「CDが聞きたかったんだ」

紗里は半ば呆れていた

「まぁ、黙って聞いてくれ・・・思い出したんだよ」

「何を?」

「昔、俺が紗里に『お兄ちゃん』と呼ばせた理由を・・・」

紗里はヘッドホンを外し聞いていたCDを止める

 

「確か紗里には実の兄がいたんだよな

そのお兄さんが事故で亡くなって親戚が集まった時に初めて紗里と会った

その時、仏壇の前で泣いていた紗里を見て俺は何とか元気づけようと思った

それから毎日紗里を元気づける為に色々な事をした

一週間が経った頃に俺が言ったんだよな

『僕がお兄ちゃんの代わりになるからこれからはお兄ちゃんと呼べ』って

その日から少しずつ元気になってきて色んな事して遊んだな

でも・・・紗里の心の中で俺は初めは『お兄ちゃん』だったけど

最後には『お兄ちゃん』では無くなっていたんだな」

 

紗里はその言葉に反応した

「俺達が帰る事になって最後に言ったあの言葉・・・ようやく分かったよ」

そう言い終わったあと龍哉はテレながら言う

「こんな話をして何だが・・・あの言葉、今の俺もその気持ちだ」

「えっ?」

紗里は疑問に思い聞き返す

「何か色々考えたんだが良い言葉が思いつかないから

・・・とりあえずお前が好きだ!」

「えーっ!」

紗里は龍哉の告白に驚いていた

「いや、別に彼氏とかが居るならこのまま聞き流してくれても構わないし

断ってくれても構わない、だけど1つだけ言いたい事は過去の事がどうとかじゃなく

これは俺の今の気持ちだ」

龍哉は真剣なまなざしで紗里を見る

しかし紗里は黙ったままだった

「・・・まぁ、とりあえず返事は今じゃなくていいよ。紗里も困るだろうし」

龍哉は部屋を出る為に立ち上がろうとする

「待って」

紗里は龍哉を引き留める

「私の気持ちはあの時から変わってないよ・・・私もタッちゃんの事好きだよ」

紗里はそう答えた

「そうか・・・」

「そしてこれがその証拠」

そう言って紗里は龍哉にキスをした

龍哉は紗里の行動に唖然としていた

「・・・キスって難しい」

紗里は照れくさそうに言った

「普通は女の子からはしないだろ」

「じゃあ、タッちゃんからしてくれる?」

そう言って紗里は目を瞑る

(いざキスするとなると緊張するな〜)

そう思いながら龍哉は紗里にキスをした

 

「ところでさっき聞いてたCDは何のCDだったんだ?」

龍哉は恥ずかしさのあまり会話が無く間が持たなかったので気になってた事を口に出した

「聞いてみる?」

紗里はそう言ってCDの再生ボタンを押す

するとあの歌が流れてきた

「・・・でもこの歌の中の2人って結局別れるのよね」

紗里はそう呟く

「歌は歌、俺達は俺達だ」

そう言って龍哉は紗里を抱きしめた

 

 

 

 

あとがき

つくづく甘ったるいと思う

そう思うなら何か別の方向で考えて見ろ!とは思うのだが

限界です

 

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